資料番号 | 10756 |
資料名 | 題名不詳(弁才天と北条時政)
(だいめいふしょう(べんざいてんとほうじょうときまさ)) |
作者 | 三代 歌川 豊国(国貞) ![]() |
時代 | 江戸 |
時代詳細 | 天保頃(1830~1843) |
場所 | 江の島 |
解説 | |
江の島にはさまざまな由緒・伝説がありますが、北条氏の家紋「三つ鱗」(みつうろこ)の発祥も、その一つです。鎌倉幕府の初代執権(しっけん)であった北条時政(源頼朝の妻の父)は、子孫繁栄を願って江の島の岩屋に参籠(さんろう)しましたが、その満願(まんがん)の夜、弁才天が現れ、願いを聞き入れることを約束し、大蛇(龍蛇神)(りゅうじゃしん)の姿となって海に消えて行き、あとには3枚の鱗(うろこ)が残されていたというものです。時政はその鱗を、北条家を繁栄に導くしるしとして家紋としたのだと言われています。 |
三代 歌川 豊国(国貞) (さんだい うたがわ・とよくに(くにさだ))
天明6年~元治元年12月15日(1786~1864)。角田氏、俗称庄蔵、弘化2年剃髪後肖造。初代豊国、英一珪の門人で二代豊国を自称しますが実際には三代。他に一雄斎、五渡亭、月波楼、琴雷舎、香蝶楼、一陽斎などの号があります。作画期は文化4年(1807年)から没年と長く、北斎、広重をしのぐ人気を得、浮世絵界始まって以来の作画量を記録します。幕末期随一の巨匠。得意とする領域は広範に及びますが、猫背猪首型の美人画が特徴的で「偐紫田舎源氏(にせむらさきいなかげんじ)」が著名です。