資料番号 | 10065 |
資料名 | 相州江之嶋之図
(そうしゅうえのしまのず) |
分類 | 江の島そのものを主題とした作品 |
作者 | 歌川 国芳 ![]() |
時代 | 江戸 |
形態・用途 | 書画 |
場所 | 江の島 |
解説 | |
大判縦3枚続 縦36.7 横74.7 制作時期:弘化~嘉永期(1844~1854) 画面一杯に茶と藍色で描かれた大きな力強い岩の塊を表現しています。岩屋や稚児ヶ淵附近の岩場を巡る参詣人の姿は、あくまでも小さく蟻のように描かれ、江の島の大きさと対称的です。島の上部には上の宮、下の宮、遠目鏡(とうめがね)、右下方に漁師町、左下方に岩屋、稚児ヶ淵があります。江の鳥全体を大きな塊でとらえたところは洋風を採り込んだ国芳らしい作品です。国芳の画系はその門人に芳虎、芳幾、芳年など幕末から明治初期の大家を輩出しました。そして芳年には年方、年方には清方、清方には深水、巴水を出して、明治・大正・昭和と続く浮世絵の系統に花を添えています。 |
歌川 国芳 (うたがわ・くによし)
寛政9年11月15日~文久元年3月5日(1797~1861)。江戸日本橋染物屋の生まれで、幼名芳三郎、俗称孫三郎。初代豊国の門人で柴田是真、勝川春亭にも学んでいます。作画期は文化9年頃から万延元年(1812-1860年)で画号は国芳の他、一勇斎(文政初期~万延元年)、採芳舎(文政中期)、朝桜楼(天保元年~万延元年)、雲谷仙真などがあります。文政末年、水滸伝豪傑錦絵シリーズで人気を得、武者絵、洋風風景画を得意とします。門人は芳虎、芳艶、芳幾、芳年など多数います。