資料名 | 名所発句集(名所発句入諸国真景)初編
(めいしょほっくしゅう(めいしょほっくしゅういりしょこくしんけい) |
作者 | 渓斎 英泉 ![]() |
時代 | 江戸 |
解説 | |
護物(田喜庵)編 渓斎英泉画 (ごぶつ(たきあん))へん けいさいえいせん え 諸国の名所の絵図に当代諸家(とうだいしょか)(その時代の俳諧グループに属している著名な人たち)の発句を配した【絵俳書】(えばいしょ)。 所収の名所は、山城国嵐山(やましろのくにあらしやま)・摂津国桜の宮(せっつのくにさくらのみや)・武蔵国隅田川(むさしのくにすみだがわ)など21か所で、相模国は江之島が描かれています。多くは無名の俳人の句ですが、久米逸淵(くめいつえん)・桜井梅室(さくらいばいしつ)など有名俳人の名も見えます。巻頭に男女の集う俳諧会席を描いた「俳諧式会定の図」(はいかいしきかいていのず)が挿入されています。 |
渓斎 英泉 (けいさい・えいせん)
寛政2年~嘉永元年7月22日(1790~1848)。武士の子として生まれ、一時仕官しています。はじめ狩野派に学び、のち菊川英山の父宅に寄寓して英山とともに浮世絵をはじめました。濃艶な女性を描く美人絵師として知られますが風景画にも優れ、「江戸名所」や広重と合作の「木曾街道六十九次」などがあります。天保改革以降は、一筆庵可候の名で狂言などの戯作にも手を染めています。作画期は文化末頃から弘化末頃。