資料名 | 東海道藤沢平塚間 四ツ家山帰リ
(とうかいどう ふじさわ ひらつかかん よつややまがえり) |
作者 | 歌川 国貞(三代 豊国) ![]() |
時代 | 江戸 |
時代詳細 | 嘉永5年(1852) |
解説 | |
このシリーズ作品は、各宿にゆかりのある歌舞伎の主人公を演ずる人気役者の姿を大きく描き、背景にその地方の風景が添えられているものです。こうした趣向を「見立(みたて)」といい、この一連の作品は「役者(やくしゃ)見立(みたて)東海道(とうかいどう)」と呼ばれています。発売と共に非常な人気を呼び、図柄も追加され、また新たに宿間の図も出版されました。 この画も藤沢平塚宿間の四ツ谷(よつや)を描いたもので、「山帰り(やまがえり)」とは、「大山詣(おおやまもうで)の帰り」という意味です。描かれた画は八代目市川(いちかわ)団十郎(だんじゅうろう)の歌舞伎舞踊「山帰り」です。 |
歌川 国貞(三代 豊国) (うたがわ・くにさだ(さんだい とよくに))
天明6年~元治元年12月15日(1786~1864)。角田氏、俗称庄蔵、弘化2年剃髪後肖造。初代豊国、英一珪の門人で二代豊国を自称しますが実際には三代。他に一雄斎、五渡亭、月波楼、琴雷舎、香蝶楼、一陽斎などの号があります。作画期は文化4年(1807年)から没年と長く、北斎、広重をしのぐ人気を得、浮世絵界始まって以来の作画量を記録します。幕末期随一の巨匠。得意とする領域は広範に及びますが、猫背猪首型の美人画が特徴的で「偐紫田舎源氏(にせむらさきいなかげんじ)」が著名です。