資料名 | 小倉擬百人一首 大中臣能宣朝臣
(おぐらなぞらえひゃくにんいっしゅ おおなかとみのよしのぶあそん) |
作者 | 歌川 国芳 ![]() |
時代 | 江戸 |
時代詳細 | 弘化4年-嘉永5年(1843-52) |
解説 | |
歌舞伎では提灯(ちょうちん)が燃え、その中からお岩(いわ)の亡霊が現れるという趣向ですが、本作では破れた提灯がお岩さんの顔に、その下の焚き火から立ち上る煙が髪に見立てられています。壊れた岩壁から見える瓜と葉が顔のように見えたり、簾(すだれ)も蛇のように描かれたりと不気味な雰囲気が漂います。また画中の文章から、本作では四谷怪談が藤沢の四谷で起こったものとして描かれていることがわかります。 |
歌川 国芳 (うたがわ・くによし)
寛政9年11月15日~文久元年3月5日(1797~1861)。江戸日本橋染物屋の生まれで、幼名芳三郎、俗称孫三郎。初代豊国の門人で柴田是真、勝川春亭にも学んでいます。作画期は文化9年頃から万延元年(1812-1860年)で画号は国芳の他、一勇斎(文政初期~万延元年)、採芳舎(文政中期)、朝桜楼(天保元年~万延元年)、雲谷仙真などがあります。文政末年、水滸伝豪傑錦絵シリーズで人気を得、武者絵、洋風風景画を得意とします。門人は芳虎、芳艶、芳幾、芳年など多数います。