資料詳細

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資料名 女織蚕手業草 十
(じょしょくかいこてわざぐさ とお)
作者 喜多川 歌麿 詳細
時代 江戸
時代詳細 寛政10-12年(1798-1800)
解説
女性たちが蚕の糸を紡いで絹を製造する「養蚕(ようさん)」の仕事に励む様子を描いた作品で、実際には一から十二まであるシリーズ作品となっています。また、主に紫を色版に使用した「紫絵(むらさきえ)」と呼ばれる色調の作品です。
この工程は「糸綿(いとわた)を撰(えら)み分(わ)くる図」となっており、繭から取り出した糸を、その色の白さや品質などに分ける作業の様子が描かれます。
寛政年間に行われた錦絵出版の取り締まりにも関連して、歌麿はこの時期に働く女性を題材とした作品を多く描いています。
(上部詞書より)
「糸綿を択み分る図 簇(まゆはり)より糸をおろし 色白くいさぎよきを細糸のまゆとし 色黒きを粗糸乃まゆとす 真綿に引ても上中下をゑらみ分ち 形を作りて束綿幾ばく把とするなり」

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