資料詳細

一覧へ戻る

五十三次名所図会 三十 浜松(竪絵東海道)
資料番号 10291
資料名 五十三次名所図会 三十 浜松 ざゝんざのまつ(竪絵東海道)
(ごじゅうさんつぎめいしょずえ さんじゅう はままつ ざんざのまつ(たてえとうかいどう))
分類 藤沢宿名所(江の島・遊行寺・四ッ谷・南湖)
作者 歌川 広重 詳細
時代 江戸
形態・用途 書画
場所 浜松
解説
大判縦1枚 縦35.3 横24.0
製作時期:安政2年(1855)。板元:蔦屋吉蔵

 表題にある「ざざんざのまつ(松)」とは浜松宿の名所となっていた松林のことです。しかし、この画で描かれているのは、名所となった「ざざんざの松」とは別の松で、海浜近くにあった「音羽(おとわ)の松」が描かれています。また、「ざざんざ」とは松風の音を表す言葉ですが、画中の波立つ様子からは、まるで松風が聞こえてくるかのようです。描かれている人物は、平安時代の貴族の装束である直衣(のうし)姿であり、「松風」に関連する在原業平(ありわらのなりひら)や光源氏(ひかるげんじ)を連想させます。

 このシリーズが竪(たて)型版であるため、一般に竪絵(たてえ)東海道と呼ばれ、広重晩年(59才)の作品です。広重の東海道ものは大体において、横型の風景画が多いなかで、竪型物もいくつかあります。この名所図会シリーズではほとんどの宿が鳥瞰図で描かれ、町並み等に遠近法を用い、横判では見られない雰囲気をかもし出しています。
関連資料 五十三次名所図会 詳細

Page Top