資料番号 | 10333 |
資料名 | 双筆五十三次 藤沢
(そうひつごじゅうさんつぎ ふじさわ) |
分類 | 藤沢宿名所(江の島・遊行寺・四ッ谷・南湖) |
作者 | 歌川 広重・三代 歌川 豊国 ![]() |
時代 | 江戸 |
形態・用途 | 書画 |
場所 | 藤沢 |
解説 | |
大判縦1枚 縦35.9 横25.0 製作時期:安政元年(1854)。板元:丸久(丸屋久四郎) このシリーズは広重と豊国との双筆(合作、描き分け)になる東海道続ものです。各絵の上部の宿駅の風景を広重が描き、その下に各宿に関係のある人物を豊国が描いていますが、二人の代表的浮世絵師がそれぞれ、得意とする分野を分担している人気の高いシリーズでした。描かれている人物は小栗判官伝説の主人公の一人、照天姫で、地獄からよみがえって土車で熊野まで送られた夫の小栗を、車の綱を引いて運んだという話がこの絵の題材です。この話は当時有名なものでしたので、特に解説をしないでも、街道で車を引く女性というだけで照天姫だと分かったものでしょう。上半部の風景は宿場からは少し離れた南湖の松林で、熊野までの長い道のりを暗示しているようです。 |
歌川 広重・三代 歌川 豊国 (うたがわ・ひろしげ さんだいうたがわ・とよくに)
天明6年~元治元年12月15日(1786~1864)。三代 歌川 豊国:角田氏、俗称庄蔵、弘化2年剃髪後肖造。初代豊国、英一珪の門人で二代豊国を自称しますが実際には三代。他に一雄斎、五渡亭、月波楼、琴雷舎、香蝶楼、一陽斎などの号があります。作画期は文化4年(1807年)から没年と長く、北斎、広重をしのぐ人気を得、浮世絵界始まって以来の作画量を記録します。幕末期随一の巨匠。得意とする領域は広範に及びますが、猫背猪首型の美人画が特徴的で「偐紫田舎源氏(にせむらさきいなかげんじ)」が著名です。 歌川 広重については、別の作者説明をごらんください。