資料番号 | 10346 |
資料名 | 東海道五十三次之内 三嶋之図
(とうかいどうごじゅうさんつぎのうち みしまのず) |
分類 | 江の島一ノ鳥居・大鋸橋付近を描いた作品 |
作者 | 歌川 国貞(三代 豊国) ![]() |
時代 | 江戸 |
時代詳細 | 天保4年頃(1833) |
形態・用途 | 書画 |
場所 | 三島 |
解説 | |
中判縦1枚 縦25.6 横18.3 広重の保永堂版東海道「三島 朝霧(あさぎり)」と同様に、朝霧の煙る三島宿の早朝の様子が背景に描かれます。画面右に三島大社(みしまたいしゃ)一ノ鳥居(いちのとりい)のシルエットが浮かび上がり、その手前に駕籠(かご)と乗掛(のりかけ)(馬に人一人と20貫目 (約75kg)までの荷を付けたもの)による出立の様子が描かれています。手前の女性は、振り袖の華やかな着物を着て、豪華な髪飾りと共に大髷(おおまげ)で髪を結った大名家の姫君の風俗となっており、シリーズ中唯一、豪華な布団の上に乗っています。足元には螺鈿(らでん)を貼った文箱(ふみばこ)が置かれており、中段には書物、天板の上には亀の置物があり、この亀が女性と向き合うように描かれています。 製作時期:天保10年頃(1839)。板元:佐野喜(佐野屋喜兵衛) 国貞(三代豊国の前名)描くこの東海道シリーズは、各宿の風景をバックにして前面に立ち姿の美人を描いたもので、全シリーズを通し、バックの風景画は広重の保永堂版東海道に非常によく似ています。 |
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関連資料 | 五拾三次景色入女画 ![]() |
歌川 国貞(三代 豊国) (うたがわ・くにさだ(さんだい とよくに))
天明6年~元治元年12月15日(1786~1864)。角田氏、俗称庄蔵、弘化2年剃髪後肖造。初代豊国、英一珪の門人で二代豊国を自称しますが実際には三代。他に一雄斎、五渡亭、月波楼、琴雷舎、香蝶楼、一陽斎などの号があります。作画期は文化4年(1807年)から没年と長く、北斎、広重をしのぐ人気を得、浮世絵界始まって以来の作画量を記録します。幕末期随一の巨匠。得意とする領域は広範に及びますが、猫背猪首型の美人画が特徴的で「偐紫田舎源氏(にせむらさきいなかげんじ)」が著名です。