資料番号 | 10580 |
資料名 | 東海道五十三次内 藤沢 ひらつかへ二リ余
(とうかいどうごじゅうさんつぎのうち ふじさわ ひらつかへにりよ) |
分類 | 藤沢ゆかりの文物・見立を描いた作品 |
作者 | 歌川 芳員 ![]() |
時代 | 江戸 |
時代詳細 | 嘉永6年(1853) |
形態・用途 | 書画 |
場所 | 藤沢 |
解説 | |
中判横1枚 縦25.4 横18.1 板元:丸蔦 藤沢の背景に見えるのは藤沢のランドマークの一つ遊行寺(ゆぎょうじ)で、手前には縁のある伝説の人物、小栗判官(おぐりはんがん)(左)・照手姫(てるてひめ)(中央)・馬の鬼鹿毛(おにかげ)(右)が描かれています。物語では、小栗判官が人食い馬の鬼鹿毛を乗りこなし、碁盤の上で鬼鹿毛を四つ足立ちにさせるのですが、ここでは碁盤で、小栗判官と鬼鹿毛が仲良く碁を打っているという図。 歌川派の多くの浮世絵師が東海道五十三次シリーズを描いていますが、芳員が描いたこのシリーズは、各宿場にまつわる伝説や逸話を面白おかしく紹介しています。全般的に横小判の絵の中にはユーモラスな図柄が多いとも言われます。この藤沢の場面は、侍と馬が囲碁を打っているもので、藤沢ゆかりの「小栗判官照天姫伝説」に登場する、「鬼鹿毛乗馬の段」を暗示しています。すなわち、侍が小栗判官、馬が鬼鹿毛、横で見ている女性が照天姫というわけです。鬼鹿毛が轡(くつわ)の印の浴衣を着ているのもご愛敬といったところです。 |
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関連資料 | 東海道五十三次内(芳員) ![]() |
歌川 芳員 (うたがわ・よしかず)
生没年不詳。歌川国芳の門人で、作画期は嘉永年間から明治3年頃(1848~1870)。春斎、一川などと号しました。武者絵、花鳥画などと共に、横浜絵も多く手がけ、また草双紙の挿し絵でも活躍しています。