資料番号 | 10637 |
資料名 | 書画五拾三駅 相模藤沢 山帰定憩
(しょがごじゅうさんえき さがみふじさわ) |
分類 | 道中風俗を描いた作品 |
作者 | 歌川 芳虎 ![]() |
時代 | 明治 |
形態・用途 | 書画 |
場所 | 藤沢 |
解説 | |
大判縦1枚 縦34.1 横23.4 製作時期:明治5年(1872)頃。板元:沢村屋 このシリーズは上部に文人墨客の文章と絵、下部には各宿駅ゆかりの故事、伝承や風景が描かれています。藤沢の図は、上部に其角堂(俳人、穂積永機[1823~1904])の俳句を、下部には茶屋でお茶を差し出す女性の姿が描かれています。表題の「山帰」の山とは大山(雨降山)のことで、女性のうしろの縁台には、大山詣をあらわす御神酒枠(おみきわく。大山から水や酒を持ち帰る容器)が置かれています。また、右端に描かれている柱は当時設置されたばかりの「電信柱」で、各図に描かれて明治の街道を象徴しています。 |
歌川 芳虎 (うたがわ・よしとら)
生没年不詳。作画期は天保~明治20年頃(1830-1887)。歌川国芳の門人で姓、永島。名、辰五郎。一猛斉、猛斉、錦朝楼等と号し、武者絵、合戦絵等を得意としました。また横浜絵、明治開化絵、西南戦争絵等も多く描き、芳幾、芳員等と共にこの頃の歌川派の代表的浮世絵師でしたが、師と不和となり、破門されたといわれます。